経営理念の具体的な作り方や浸透させる方法を解説!作成のメリットや有名企業の心に響く実例を25個紹介
経営理念の具体的な作り方についてお調べですね。
起業を考えている方や会社を創業したばかりの経営者にとって、経営理念の具体的な作成方法を知らない方は多いのではないでしょうか。
また、経営理念が企業にとってどのような意味を持つのかを知らない方も多いです。
経営理念は、会社の経営方針や社員の行動指針を示すうえで重要な役割を果たします。
本記事では、経営理念の作成方法やメリット、社内に浸透させる方法まで幅広く紹介しています。
実際に経営理念の作成を検討している方は、是非参考にしてください。
経営理念とは?作成する目的や似ている言葉との違い
経営理念とは、企業にとって今後の方針を示すうえで重要な指標です。
経営理念を作成するためには、経営理念が果たす役割を正しく理解する必要があります。
また、経営理念と類似する言葉に「企業理念」があります。それぞれの言葉が示す意味が異なるため、その違いについても確認していきましょう。
経営理念は会社の経営方針や個人の行動指針の基盤
経営理念は会社の軸となる考え方で、経営者の思想や信念に基づいて活動方針が明文化されたものです。
そのため、経営理念を作成することで今後の会社の経営方針や個人の行動指針が明確になります。
経営理念を立てることで、社員1人ひとりが自身の行動指針を適切に把握することができ、組織で団結して事業に取り組むことができます。
また、経営理念を掲げることで、自社の社会的意義や最終目標が明確となるため、実際の現場業務に対する心構えにも良い影響を与えることができます。
企業理念との違いは?
経営理念と類似する言葉として、企業理念があります。
先ほども述べた通り、経営理念とはその会社の経営者個人が大切にしている考え方や価値観を示します。
対して、企業理念とはその企業が大切にしている考え方や価値観を示します。
・経営理念:「経営者」が大切にしている考えや価値観
・企業理念:「企業」として大切にしている考え方や価値観
両者が示す意味の違いを正しく理解して、使い分けられるようにしておきましょう。
経営理念を構成する3つの要素。ミッション、ビジョン、バリューとの違いは?
良い経営理念を作成するためには、経営理念を構成する3つの要素を考える必要があります。
企業において良い経営理念を示すためには、「ミッション・ビジョン・バリュー」全てを踏まえた経営方針を作成することが重要です。
これは、現代経営論やマネジメント論の先駆者であるオーストリアのピーター・F・ドラッカーの著書『「Mmanaging in the Next Society」』の中で示された概念です。
3つの要素の意味と、それぞれの特徴を確認しましょう。
ミッション
「ミッション」を日本語で訳すと「使命」や「任務」という意味を持ちます。ミッションとは自社の社会的使命や存在意義を示します。
ミッションは会社の基礎となる考えになるため、外部の企業・個人がその企業のミッションを見ることで、「その会社が経営を通して成し遂げたい事柄・目標」を理解することができます。
また、会社の状況に合った企業ミッションを掲げることで、社内でも会社の目標が定まり目指すべき方向性が一致するため、社員のモチベーションにも繋がります。
ビジョン
ビジョンには「展望」という意味があります。
企業におけるビジョンとは、企業としての理想のあり方や将来の展望です。
ビジョンはミッション達成後の理想の状態、目指す姿を示しており、企業内でビジョンを明確にしておくことでゴール地点の理想の姿を社員に共有することができます。
ビジョンを明確にすることで、企業ミッション達成に向けて強い信念を持ち事業に取り組むことができます。
バリュー
バリューを日本語に訳すと「行動規範」や「価値基準」という意味です。
企業バリューは、経営理念を実現するために組織がとるべき行動指針や思想を示します。
企業バリューを作成することで、自社の行動規範や価値基準を共有することができ、より団結して事業に取り組むことができます。
経営理念を作成する際は、「ビジョン・ミッション・バリュー」これらの3つの要素を取り入れて作ることが重要です。
経営理念は必要?いらない?作成にはメリットが豊富
経営理念は必ず作成する必要があるのでしょうか。
数ある企業の中には、経営理念が存在しない会社もあります。
しかし、これらの多くは社員がごく僅かな零細企業です。
少人数で経営をする場合、経営理念を作成しないことによるデメリットがほとんどありません。
しかし、既に組織化されており、今後ますます事業を拡大していきたいと考える企業においては、経営理念の作成は必須だと言えます。
経営理念は、事業を進めるための根本的な考えや信念になる
経営理念は、会社が事業を進めるうえで根本的な信念となります。
組織内で会社の信念を共有しているかしていないかによって、社員の団結力や仕事に対する向き合い方が大きく変わります。
経営理念を元に、組織の団結力を高めることができれば、さらなる業績アップを期待することができます。
以下で、経営理念を作成するメリットについて解説していきます。
経営理念を作成するメリット
経営理念を取り入れることで、企業にとって様々なメリットがあります。
経営理念を取り入れる主要なメリットは、以下の3つです。
・会社の今後の方向性を明確にできる
・業績アップが期待できる
・会社のイメージに適した人材が獲得できる
ひとつずつ確認していきましょう。
会社の今後の方向性を明確にできる
経営理念を作成することで、会社の今後の方向性を明確にすることができます。
会社の方針を明確にすることで、社員間で向くべき方向が統一され、一体感が生まれます。
また、経営理念が定められていることで、今後取り組むべき施策を考えるうえで軸になるため、組織としての施策検討においても役立ちます。
業績アップが期待できる
経営理念を掲げることで、長期的な業績アップにつながります。
目指すべき目標が定まることで、一体感が生まれるため、組織全体が1つのチームとして事業に取り組むことができます。
チームとしての活動が会社の業績にも繋がるため、経営理念の作成は会社にとっても大きなメリットがあると言えるでしょう。
また、経営理念に適さない業務が明確になるため、余計な業務に割く時間やコストを削減することも可能です。
会社のイメージに適した人材を獲得することができる
人材の採用は、会社を成長させるために最も重要な業務です。
組織に最適な人材を採用するためには、「会社がどこを目指しており」、「それを実現するためにはどのような社員が必要なのか」を明確にする必要があります。
経営理念を定めることで、理念達成のために必要な社員を具体化することができ、採用すべき人材の要素を特定することができます。
経営理念を作成することで、自社にとって最適な人材獲得に繋がり、スムーズな事業拡大が図れます。
経営理念の作り方をテンプレートとともに紹介
実際に経営理念を作成するにあたり、簡易的な手順を紹介します。
また、経営理念を作成するためのテンプレートを載せているので、初めて経営理念を作成する方はぜひ参考にしてください。
手順①:経営が上手くいっている企業の経営理念に目を通す
これまでに、経営理念を作成した経験がない方は、経営理念の具体的なイメージがつかないと思います。
そのような方は、既に経営が軌道に乗っている企業の経営理念を参考にすると良いでしょう。
多くの企業は、会社の現状や市場を踏まえた上で経営理念を作成しています。
複数の企業の経営理念を参考にして、自社に適した経営理念をイメージしてみてください。
手順②:会社の今後を考えて案を複数作成する
経営理念は、会社の根幹となる重要な指針です。
頻繁に変更することができないため、実際に経営理念を作成する際はじっくりと時間をかけて取り組むことが重要です。
また、経営理念作成時の経営状態だけでなく、今後の未来を見越したうえで経営理念を考える必要があります。
まずは社長自身が考える経営の在り方について複数の案を出すことで、自社に適した経営理念のイメージを具体化してください。
経営理念作成のテンプレート
これまで、経営理念を作成した経験がない方がゼロから理念を作成するのは困難です。
本記事では、経営理念を簡単に作成することができるテンプレートを用意しています。
手順に沿って作成することで、どのような業種の方でも経営理念を作成できるようになっているので、ぜひ参考にしてください。
経営理念を作る際のポイント
経営理念を作成する場合、いくつかの注意すべきポイントがあります。
優れた経営理念を作成するためには、以下の4つのポイントを意識しましょう。
・経営者自身が作成する
・短くシンプルで誰でも分かりやすいなものにする
・定期的に修正する
・他社の企業ミッションの成功例を参考にする
以下で、1つずつ確認します。
経営者自身が作成する
経営理念は、経営者が大切にしている考えや価値観を示す理念です。
そのため、経営理念は幹部陣を含めた複数人で作るのではなく経営者自身が作成する必要があります。
経営層の幹部と共同で経営理念を作成しても良いですが、意見が多いと経営方針にブレが生じる可能性があります。
経営者の信念のもと、経営理念を考えましょう。
短くシンプルで誰でも分かりやすいなものにする
経営理念は、企業の今後の方針と社員の行動指針を示す指標になるため、社員全員が理解する必要があります。
そのため、経営理念を作成する際は、短くシンプルなものが好ましいです。もし、経営理念が複雑で社員が理解できるものでなければ、組織としての方向性を統一することが難しくなります。
社内はもちろん、外部の企業や個人の方でも理解ができるような経営理念の作成が必要です。
定期的に修正する
経営理念は、定期的に修正する必要があります。
経営理念とは、会社の現在のフェーズや社会の動きに適したものでなければいけません。
もし現状の経営理念と市場や社会の変化が対応していなければ、会社としてのフェーズが変わるタイミングや節目などで、現状に適した理念に見直す必要があります。
定期的な修正により、現状に適した経営理念にすることが重要です。
他社の経営理念の成功例を参考にする
成功している企業の経営理念には、企業としての方針や経営者の想いがよく反映されています。
有名企業の経営理念策定の背景を知ることで、自社の経営理念を考えるうえで良いヒントになります。
自社に適した経営理念を考える際は、ぜひ他社の事例を参考にしてみてください。
経営理念を社内で浸透させる方法
経営理念は、経営者が作成するものですが、社内へ浸透しなければただの自己満足となります。
会社のスムーズな事業拡大を目指すためには、作成した経営理念を社内外へ浸透させる必要があります。
以下で、経営理念を浸透させるための3つのポイントと社内で経営理念が浸透しづらい原因をまとめています。
経営理念の浸透については、多くの経営者が悩んでいます。経営理念が浸透しづらい原因を把握した上で、社内外に向けた広報活動に取り組んでください。
経営理念が社内で浸透しづらい原因
経営理念が社内で浸透しづらい原因は複数あります。
最も多い原因は、経営理念の重要性自体が理解されていないことです。
社員に経営理念の重要性を理解させることができなかった場合、せっかく作った経営理念は形骸化してしまいます。
その結果、明確な方針を組織内に示すことができず、会社の進むべき方向が不明確になってしまいます。
また、そもそも会社自体が経営理念を浸透させるための努力ができていないことも多いです。
社内で経営理念を浸透させるには、明確な施策を考える必要があります。
何の施策も行わない状態で自然と社内に浸透する可能性は低いので、経営理念を作成した場合は浸透のための具体的な取り組みを行うようにしましょう。
経営理念を浸透させる 3つのポイント
経営理念を社内に浸透させるためには、明確な工夫が必要です。
この章では、経営理念を浸透させるポイントとして以下の3つを紹介します。
・朝礼や終礼で経営理念を唱和する
・新入社員や中途社員に向けた経営理念に関する研修の実施
・経営理念を人事評価に取り入れる
以下で1つずつ解説していきます。
朝礼や終礼で経営理念を唱和する
経営理念を浸透させるためには、日頃から社員が経営理念に触れる環境を作ることが大切です。
例えば、朝礼や終礼のタイミングで経営理念の唱和をする事で、自然と経営理念が頭に入ります。
また、社員ひとりひとりが経営理念について考える時間を設けるのも工夫の1つです。
習慣的に経営理念に接する機会を増やすことで、企業理念の浸透を目指しましょう。
新入社員や中途社員に向けた経営理念に関する研修の実施
新人社員や中途社員に向けた経営理念に関する研修を行うことは、理念の浸透には有効です。
入社してままない頃はモチベーションが高く、会社についての理解にも能動敵です。
そのような入社時期に合わせて経営理念に関する研修を行うことで、初期段階で経営理念の大切さについて理解してもらうことができます。
また、入社してまもない段階から経営理念をもとにした行動がとれるため、自社に適した人材の育成にもつながります。
経営理念を社内に掲示する
新たに作成した経営理念を社員が閲覧しやすい場所・Webページ内に掲示することも理念の浸透に有効です。
ふとした時に自然と目に入る場所に掲示することで、経営理念の定着を早めます。
経営理念を掲示する場所は、社員がよく使用する食堂や廊下、会社の入り口などがおすすめです。
またWebページ内であれば、社員が毎日確認するページに理念を記載するなど工夫を行うことで、経営理念の浸透を早めることができます。
有名企業の心に響く経営理念の実例を一覧で紹介
これまで、経営理念を作成した経験がない方は、作成方法のイメージが湧かないのではないでしょうか。
本章では、有名企業の理念を一覧で紹介しています。
有名企業の成功例を参考にする事で、経営理念の具体的なイメージを掴むことができるでしょう。
今回は、25社分の経営理念を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
経営理念の実例1:パナソニック
パナソニックは、大正7年に松下幸之助によって創業された松下電気器具製作所が前身になります。
日本が世界に誇る電気メーカーとして、家電照明器具・配線器具などを販売しています。
パナソニックの経営理念は以下の通りです以下です。
【パナソニックの経営理念】
産業人たるの本分に徹し社会生活の改善と向上を図り世界文化の進展に寄与せんことを期す
この経営理念のもと、電化製品を中心とする物資の生産、流通、サービス等の産業分野で活躍を見せています。
経営理念の実例2:トヨタ自動車
トヨタ自動車は、1918年に創業された豊田紡織株式会社がルーツの自動車販売会社です。
現在では世界有数の自動車販売メーカーとして人気を得ており、企業の歴史は100年を超えます。
トヨタ自動車の経営理念は以下になります。
【トヨタ自動車の経営理念】
クリーンで安全な商品の提供を通じて、豊かな社会づくりに貢献し、国際社会から信頼される良き企業市民を目指しています。
社会的な問題とされる環境面に対しても配慮された経営理念となっています。
自動車産業のリーダーとして、世界から信頼されるメーカーとなることが期待されています。
経営理念の実例3:ユニクロ
ユニクロは、1974年に山口県宇部市で創業された実用衣料品の製造・販売を行う企業です。
日本国内をはじめ、世界中で人気を得ている衣料ブランドで、あらゆる人が質の良い服をカジュアルに着れるよう事業拡大を目指しています。
そんなユニクロの経営理念は以下になります。
【ユニクロの経営理念】
FAST RETAILING WAY
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
ユニクロは、近年のテクノロジーを武器に低価格・高品質の衣料品を提供してきました。
海外進出を考える企業は、ユニクロのように英語を用いた経営理念を作成するのもおすすめです。
経営理念の実例4:スターバックス
スターバックスは、1971年にアメリカのシアトルで創業したコーヒー販売店です。
創業約50年で世界最大級のコーヒーチェーン店となったスターバックスの経営理念は以下になります。
【スターバックスの経営理念】
人々の心を豊かで活力あるものにするために-ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから。
世界規模で活躍しているスターバックスですが、この経営理念からも1つ1つの顧客・商品・地域を大切にしていることが読み取れます。
一目で社会的意義や会社の方針を読み取ることができる経営理念は、社内外で浸透しやすいためおすすめです。
経営理念の実例5:ソフトバンク
ソフトバンクは、1981年に創業された大手電気通信会社です。
近年では、持続可能な社会の実現に向けた社会問題に対する取り組みにも力を入れています。。
ソフトバンクの経営理念は以下になります。
【ソフトバンクの経営理念】
情報革命で人々を幸せに
この経営理念をもとに、創業以来一貫して情報革命を通じたサービス展開、社会貢献に取り組んでいます。
短い経営理念は浸透しやすく、組織の団結力を高めることで事業拡大を目指しています。
経営理念の実例6:京セラ
京セラは、1959年に京都府で創業された大手電子部品・電気器具メーカーです。
創業当時から、利益最優先ではなく社員1人1人の心をベースとした経営に取り組んでいます。
京セラの経営理念は以下になります。
【京セラの経営理念】
全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること
この経営理念は、創業当初に掲げられた経営理念で変更されることなく現在まで残っています。
「全従業員の物心両面の幸福を追求」という言葉から、社員に対する思いが読み取れます。京セラのように、あえて社内に目を向けた経営理念もおすすめです。
経営理念の実例7:任天堂
任天堂は、玩具やコンピューターゲームなどを開発・製造・販売する企業です。
創業は1889年と古く100年以上にわたり、日本や世界に娯楽を届けてきました。
任天堂の経営理念は以下になります。
【任天堂の経営理念】
「独創的」「柔軟性」「チャレンジ」
単語3語の非常に簡潔でわかりやすい経営理念となっています。
簡潔な経営理念であれば、社内浸透も早いため、おすすめです。
経営理念の実例8:アマゾン
アマゾンは、1994年にアメリカのワシントン州で創業されたインターネットを軸とした通信販売会社です。
世界的なオンラインネットショップを展開するアマゾンは、以下の経営理念を掲げています。
【アマゾンの経営理念】
地球上で最も豊富な品揃え、そして地球上で最もお客様を大切にする企業であること
この経営理念から、地球上で最大サービスを提供することが目標であることがわかります。
経営理念に高い目標を掲げることで、組織の意識を高めることができます。
経営理念の実例9:ソニー
ソニーは、1946年に創業された日本の総合電気メーカーです。
革新的な電気製品の販売により、世界的な電気メーカーへと上り詰めました。
そんなソニーの経営理念は以下になります。
【ソニーの経営理念】
イノベーションと健全な事業活動を通じて、企業価値の向上を追求し、持続可能な社会の発展に貢献する
経営理念に、「持続可能な社会の発展に貢献する」ことが掲げられています。
経営理念の中に社会的意義を示すことで外部の方からクリーンな企業イメージが持たれやすいため、外部に自社をアピールするという観点からおすすめだと言えるでしょう。
経営理念の実例10:日本郵政
日本郵政は、郵便・物流事業、金融窓口事業および国際物流事業を営む会社です。
今後、郵便サービスのさらなる充実が図れるよう事業を進めています。
日本郵政の経営理念は以下になります。
【日本郵政の経営理念】
全国津々浦々の郵便局と配達網等、その機能と資源を最大限に活用して、地域のニーズにあったサービスを安全、確実、迅速に提供し、人々の生活を生涯にわたって支援することで、触れ合いあふれる豊かな暮らしの実現に貢献しする
顧客や地域から長期に渡り愛される会社を目指して作られた経営理念です。
経営理念の実例11:マクドナルド
マクドナルドは、1940年にアメリカで創業されたファーストフードチェーン店です。
安さと美味しさを武器に、ファーストフード業界の世界的企業となりました。
マクドナルドの経営理念は以下になります。
【マクドナルドの経営理念】
おいしさとFeel-Goodなモーメントを、いつでもどこでもすべての人に
マクドナルドは食を通して地域の人々を笑顔にすることを社会的意義と掲げています。
マクドナルドは社員教育に力を入れており、経営理念を浸透させることでミッションの達成を目指しています。
経営理念の実例12:ヤマト運輸
ヤマト運輸は、郵便配達サービスを手掛ける日本の企業です。
活動拠点を細分化することで、業界屈指の配達スピードを誇ります。
ヤマト運輸の経営理念は以下になります。
【ヤマト運輸の経営理念】
社会的インフラとしての宅急便ネットワークの高度化、より便利で快適な生活関連サービスの創造、革新的な物流システムの開発を通じて、豊かな社会の実現に貢献する
ヤマトグループの経営理念は、1931年の「社訓」を原点に受け継がれています。
経営理念の作成は、未来を見通して作ることで会社の長期的な事業拡大につながります。
経営理念の実例13:ANA
ANAは、1952年に前身が創業された日本の大手航空会社です。
ANAの経営理念は以下になります。
【ANAの経営理念】
安心と信頼を基礎に、世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献します
ANAは安心と信頼を基礎に、お客様ファーストの旅を提供しています。
イギリス・スカイトラックスによる航空会社の格付けでは、最高評価となる「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ」を獲得しています。
経営理念の実例14:イオン
イオンは、日本の各地に大手ショッピングモールを展開する大手小売会社です。
創業は1926年と、約100年の歴史をもつ巨大グループです。
イオンの経営理念は以下になります。
【イオンの経営理念】
イオンモールは、地域とともに「暮らしの未来」をつくる Life Design Developer です。
イオンは、この経営理念のもと、お客様を第一として暮らしの未来をデザインすることを社会的意義として掲げています。
経営理念の実例15:ニトリ
ニトリは、1967年に創業した家具・インテリア用品の製造・流通・販売会社です。
近年では、テクノロジーを活かしたインターネット通販にも力をいれており、事業拡大のため先端技術を駆使しています。
ニトリの経営理念は以下になります。
【ニトリの経営理念】
ロマン・住まいの豊かさを世界の人々に提供する
「ロマン・住まいの豊かさ」を追求するという端的でわかりやすい経営理念は、社外の人々にも伝わりやすく、良い企業イメージをもたれやすいです。
経営理念の実例16:ホンダ
ホンダは、1948年に静岡県で創業された自動車・大型輸送機販売メーカーです。
世界のトヨタ自動車と並ぶ、世界に誇れる日本の自動車会社です。
ホンダの経営理念は以下になります。
【ホンダの経営理念】
地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のために、質の高い商品を適正な価格で供給する
ホンダは、経営理念からも顧客の満足を第一としていることが読み取れます。
経営理念の実例17:オリエンタルランド
オリエンタルランドは、国民の文化・厚生・福祉に寄与することを目的に1960年に創業された会社です。
現在は、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーなど大型テーマパークの運営を事業の中心としています。
オリエンタルランドの経営理念は以下になります。
【オリエンタルランドの経営理念】
自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します。
夢の国である東京ディズニーランド・東京ディズニーシーを運営する企業なだけあり、経営理念からも楽しさやワクワク感が伝わります。
経営理念の実例18:資生堂
資生堂は、1872年に創業された150年の歴史をもつ化粧品製造・販売会社です。
現在では世界の約120カ国で化粧品事業を手がけており、世界でも注目を浴びています。
資生堂の経営理念は以下になります。
【資生堂の経営理念】
世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニーへ
目標とするレベルが高い経営理念は、組織の指揮を高め、さらなる業績アップに繋がります。
グローバル化が進む昨今、日本国内だけでなく世界に目を向けた経営理念を定めることで、グローバル人材の獲得にも役立ちます。
経営理念の実例19:サントリー
サントリーは、1899年に大阪で創業された大手清涼飲料水メーカーです。
アルコール飲料の販売を主な事業としています。
サントリーの経営理念は以下になります。
【サントリーの経営理念】
人と自然と響きあう
非常に端的で、社内外誰でも理解できる経営理念となっています。
経営理念の実例20:セブンイレブン
セブンイレブンは、日本最大手のコンビニエンスストアの会社です。
チェーンストアとしては、世界最大の店舗数を展開しています。
セブンイレブンの経営理念は以下になります。
【セブンイレブンの経営理念】
私たちは、お客様に信頼される、誠実な企業でありたい。私たちは、取引先、株主、地域社会に信頼される、誠実な企業でありたい。私たちは、社員に信頼される、誠実な企業でありたい。
セブンイレブンの経営理念からは、自社に関わるすべての人を大切にする姿勢を読み取ることができます。
信頼や誠実さを経営方針とする経営理念は、社内外問わず良いイメージが持たれやすいため、おすすめです。
経営理念の実例21:三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行は日本を代表する銀行の1つで、財閥と呼ばれる三菱グループに属しています。
本来は10つの別々の会社でしたが、それらが統合することで現在の三菱UFJ銀行ができました。
三菱UFJ銀行の経営理念は以下になります。
【三菱UFJ銀行の経営理念】
お客さま視点を常に大切にし、グローバルに変化する多様なニーズをいち早く捉え、グループ全員の力で応えていく。 社員一人ひとり・一社一社が専門性を極め、グループ一体となって連携・協働し、世界水準のトップクオリティを追求する。
三菱UFJ銀行は、日本を代表するメガバンクの1つで、複数の銀行事業を展開しています。
社員の1人1人・グループ会社の1社1社が専門性を高めることで世界のトップクオリティを体現していると言えます。
経営理念の実例22:JAL
JALは、日本で最も長い歴史を持つ大手航空会社です。
日本ではANAと並ぶ主要航空会社であり、世界を代表する会社の1つです。
JALの経営理念は以下になります。
【JALの経営理念】
JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、お客さまに最高のサービスを提供します。
JALグループでは、顧客だけでなく社員に向けた経営理念を掲げています。
社員の幸福に目を向けた経営理念を立てることで、新卒・中途採用のマーケティングにも繋がるため、おすすです。
経営理念の実例23:パーソルキャリア
パーソルキャリアは、転職支援や求人情報などを手掛ける総合人材サービス会社です。
転職・求人以外にもクラウドソーシング事業を扱うなど、人材を軸に様々なサービス展開を行っています。
パーソルキャリアの経営理念は以下になります。
【パーソルキャリアの経営理念】
雇用の創造・人々の成長・社会貢献。
パーソルキャリアは、サービス内容と同様、経営理念のなかでも”人”に重きをおいており、社内にも社外にも一貫したイメージを持たれやすいです。
経営理念を通して、自社の在り方を上手く表現した良い例だといえます。
経営理念の実例24:リコージャパン
リコージャパンは主に複写機やレーザープリンター、複合機などの販売および保守サービスを行っています。
リコージャパンでは、リコー製品のみならず、他社が生産・販売を行うIT関連機器の販売も扱っています。
そんなリコージャパンの経営理念は以下になります。
【リコージャパンの経営理念】
世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、提供しつづけることで、 人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献する。
リコージャパンは、SDGsを経営の中心に据えており、 事業活動を通じて社会課題の解決を目指しています。
社内や顧客だけでなく、世の中全体に向けた経営理念を掲げており、その理念に共感した社員が入ってくるため、社内風土を作る良い経営理念だと言えるでしょう。
経営理念の実例25:LINE
LINEは、コミュニケーションアプリ「LINE」を機軸として、各種サービスの開発・運営および、広告事業を展開しています。
LINEはコミュニケーションツールだけでなく、LINEの関連サービスとして複数の事業展開を行っています。
LINEの経営理念は以下になります。
【LIENの経営理念】
あらゆるものとユーザーがいつでも、どこでも、最適な距離でシームレスに繋がっていく、LINEを入り口として生活の全てが完結する世界の実現を目指していきます。
経営理念にも主軸サービスであるLINEが含まれており、LINEが目指す世界観が伝わりやすい経営理念になっています。
「(LINEで)生活の全てが完結する世界の実現を目指す」とあるように、経営理念のなかでLINEとしてのサービス戦略を掲げているのも1つの特徴です。
経営理念を英語で表すのも面白い!
グローバル化が進む中で、海外進出を考える企業が増えています。
「今後、海外進出をする予定がある」「現在、海外に事業部署がある」企業は英語を用いた経営理念の作成もおすすめです。
ただし、英語で作成する場合は、組織全体に浸透しやすいように分かりやすくする必要があります。長文で複雑な英語を用いた経営理念にならないように注意してください。
また、経営理念を英語で作成することで、グローバル人材の獲得にも役立ちます。今後海外展開を考えている会社であれば、あえて英語で経営理念を作成しても良いかもしれません。
経営理念に関するよくある質問
ここまで、経営理念の具体的な作成や有名企業の例を紹介してきました。
経営理念とは、経営者としての会社の在り方や方針を考える上で重要な指針です。
実際に経営理念を考えるうえで多くの疑問が浮かんでくるでしょう。
本章では、経営理念に関するよくある質問をまとめています。
Q&A形式で紹介しますので、参考にしてみてください。
経営理念を変更することは可能?
経営理念を変更することは可能です。
事業内容が大きく変更した場合や、経営理念が形骸化して機能しなくなった場合が変更タイミングです。
しかし、特に理由もなく経営理念を変更してしまうと、社内に混乱を及ぼす恐れがあるためおすすめしません。
企業の成長の中で、現在の経営理念が適さなくなった際に理念の見直しを行いましょう。
また、経営理念を変更する際は、変更に併せて理念の浸透についても施策を考えるようにしましょう。
経営理念を作る際に気を付けるべきルールは?
経営理念作成にあたり、必ず守るべき明確なルールはありません。
経営理念は、各企業の実情に照らし合わせて自由に作成されるものです。
作成時の注意点としては、経営者の独りよがりの理念にならないよう注意しましょう。
現在の会社の状況を踏まえた上で、誰もが納得できる的確な経営理念の作成が重要です。
また、経営理念は会社の方向性を示すため、組織の誰もが理解できるようシンプルにする必要があります。