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ファシリティマネジメントに資格は必要!?おすすめの資格や難易度、過去問題、取得のメリットを解説【最新版】

近年、日本ではファシリティマネジメントを導入する企業が増加傾向にあります。

ファシリティマネジメントは、企業が経営に関わる施設や設備を最大限に有効活用するために重要な役割を果たします。

しかし、ファシリティマネジメントを導入し、効率良く運用するためには的確な知識の習得が必要です。

本記事では、ファシリティマネジメントに関する知識やスキルを高めるためのおすすめの資格を紹介します。

資格取得のための学習方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ファシリティマネジメントとは

ファシリティマネジメントとは

公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会によると、ファシリティマネジメントは、「企業・団体等が保有又は使用する全施設資産及びそれらの利用環境を経営戦略的視点から総合的かつ統括的に企画、管理、活用する経営活動」と定義されています。

ファシリティマネジメントは効率的な企業戦略に直結するため、近年ではさまざまな企業が導入を進めています。

従来の施設管理との違い

これまでの施設管理では、建物や設備の保全を行うことが一般的でした。

ファシリティマネジメントは、建物や設備の保全だけでなく施設の価値を最大限に引き出して利用価値を高めることが目的です。

そのため、ファシリティマネジメントを行う際には、施設管理の視点だけでなく、効率的な施設運営と経営戦略的な視点が求められます。

ファシリティマネージャーの役割

ファシリティマネージャーとは、企業が円滑にファシリティマネジメントを行えるようにマネジメントする業種です。

企業が所有する施設や設備を最大限に有効活用できるように管理・運営する役割を果たします。

また、施設や設備の使用によって収益をアップさせるための企画提案もファシリティマネージャーの仕事の1つです。

ファシリティマネジメントは資格が必要?取得のメリット

ファシリティマネジメントは資格が必要?取得のメリット

ファシリティマネジメントは、近年注目され始めた比較的新しいマネジメント手法です。

ファシリティマネジメントを取り入れる予定の方には、関連する知識やスキルを高めるために資格の取得をおすすめします。

ファシリティマネジメントに資格は必ずしも必要ではない

ファシリティマネジメントを行う際に、資格の取得は必ずしも必要ではありません。

しかし、円滑なマネジメントを行ううえで、資格の取得には豊富なメリットがあります。

ファシリティマネジメントに関連する資格取得によるメリットは、以下の通りです。

メリット①:スキルアップにつながる

ファシリティマネジメントは、効率的な管理方法など関連知識の情報がまだまだ少ないのが特徴です。

資格取得を目指す中で関連知識を身につけることができるため、マネジメントスキルの向上につながります。

身につけたスキルをもとに、独自のファシリティマネジメントが行えるようになるでしょう。

メリット②:年収アップが期待できる

ファシリティマネージャーの平均年収は、600〜700万円程度といわれます。

一般的なサラリーマンの平均年収と比較するとかなり高い水準の年収となるため、ファシリティマネージャーになることで年収アップが期待できます。

また、資格手当がある企業では、資格を取得することによって毎月の給料に手当がプラスされます。

今よりも年収を上げたい場合、資格の所有が有利に働くことが多々あります。

メリット③:将来的なキャリアパスが明るい

今後の日本企業では、ファシリティマネジメントを取り入れる企業が増えることが予想されます。

ファシリティマネジメントに関する資格を所有することによって、ファシリティマネージャーになれるチャンスが高まります。

また、ファシリティマネージャーは社内の利益につながる施設管理を行うため、大きな成果をあげることができれば将来的な出世も期待できるでしょう。

ファシリティマネジメントの資格は難易度が高い?取得のデメリットとは

ファシリティマネジメントの資格は難易度が高い?取得のデメリットとは

ファシリティマネジメントの関連資格を取得する場合、メリットが豊富な反面、デメリットもあるため注意が必要です。

以下のデメリットも理解したうえで、資格取得を考えましょう。

デメリット①:受験料が高い

資格取得のための試験を受ける際には、受験料がかかります。

ファシリティマネジメントに関する代表的な資格に「認定ファシリティマネージャー資格試験」がありますが、1回の受験料は2万円程度です。

1度の試験で合格できなければ再度受験料が必要なため、多くの費用がかかってしまいます。

また、資格試験の勉強のためにも参考書などの費用がかかるため、注意しましょう。

デメリット②:取得のために多くの時間が必要

資格の難易度は、受験する資格の種類によってもさまざまです。

現場で使える利用価値の高い資格ほど難易度が高い傾向があるため、多くの学習時間が必要になります。

就業中の方は仕事の合間に資格試験の勉強をする必要があるため、プライベートの時間が少なくなるデメリットがあります。

学習のために時間を確保する必要があるため、注意しましょう。

ファシリティマネジメントに活かせる資格一覧

ファシリティマネジメントに活かせる資格一覧

さまざまな資格の中から、ファシリティマネジメントに活かせるおすすめの資格4選を紹介します。

  • 認定ファシリティマネージャー
  • 不動産鑑定士
  • 住宅建物取引士
  • 不動産コンサルティングマスター

以下でそれぞれの資格の特徴と、どのような場面で役立つのかについて解説するので、参考にしてください。

認定ファシリティマネージャー

ファシリティマネジメントの最も代表的な資格は、認定ファシリティマネージャーです。

資格を取得することによって、企業のあらゆる施設や設備を最大限に有効活用して利益増加させるためのスキルが習得ができます。

認定ファシリティマネージャーの合格率は44%であり、やや難易度の高い資格といえます。

資格を取得することで、ファシリティマネージャーとしての適性が認められるでしょう。

不動産鑑定士

不動産鑑定士は、不動産関連の資格で最も難易度の高い国家試験です。

不動産鑑定士は、合格率が短答式試験が30%程度、論文式試験が15%程度となっており、取得ハードルの高い資格といえます。

資格を取得することによって、不動産の適切な価格を評価する専門性が証明できます。

不動産鑑定士を取得すると、ファシリティマネジメントを行う際に、自社の施設や設備の正確な価値を理解した施設管理を行うことが可能となります。

住宅建物取引士

住宅建物取引士は、不動産取引に関する専門性を示す国家資格です。

資格を取得する過程で、不動産の取引に関する高い専門性を身につけることができるため、契約に関する重要事項等の説明が行えるようになります。

飲用水・電気・ガスなどの供給に関しても詳しくなるため、ファシリティマネジメントの中でコスト削減の手立てとして役立ちます。

不動産コンサルティングマスター

不動産コンサルティングマスターは、公益社団法人不動産流通推進センターが認証している資格です。

資格を取得することで、不動産に関する幅広い知識をもつ専門家になることができます。

土地や建物の有効活用方法や不動産投資などの知識が身につくため、ファシリティマネジメントが円滑に行えるようになります。

ファシリティマネジメントの資格に関する過去問題

ファシリティマネジメントの資格に関する過去問題

ファシリティマネジメントに関する資格を取得するためには、過去問題を使用した学習方法がおすすめです。

実際の試験での出題傾向や対策が把握できるため、効率的な学びにつながります。

ここでは、ファシリティマネジメントの資格として代表的な「認定ファシリティマネージャー」の過去問題の参考書を紹介します。ぜひ参考にしてください。

認定ファシリティマネージャー資格試験問題集2022年度版

『認定ファシリティマネージャー資格試験問題集』には、直近4年分の過去問題が掲載されています。

実際の試験時間を計算して過去問題を解くことによって、現在の点数や合格の可能性を知ることが可能です。

自身の実力を測りつつ間違えた問題のやり直しをすることで、試験対策につながります。

ファシリティマネージャー試験論述対策 Kindle版

認定ファシリティマネージャー試験では、学科試験と論述試験が実施されます。

『ファシリティマネージャー試験論述対策』には、過去5年分の論述問題と解説が掲載されています。

論述問題が苦手な方は、解説を参考に何度もチャレンジすることで、論理的な文章を書くことが可能になるでしょう。

ぜひ論述対策の参考にしてください。

最短でファシリティマネジメントの資格を取得するための学習方法

最短でファシリティマネジメントの資格を取得するための学習方法

ファシリティマネジメントの資格を最短で取得するための学習方法には、以下の3つが挙げられます。

  • 参考書を使用して独学で勉強する
  • 通信制講座を受講する
  • 専門学校に通って学ぶ

それぞれの学習方法について、以下で詳しく解説します。

参考書を使用して独学で勉強する

難易度が低めの資格は、参考書を使用した学習がおすすめです。

独学での勉強の場合、学習にかかる費用を比較的安く抑えることができます。

参考書を用いた学習を行う際は、できる限り複数の書籍を見て勉強するようにしましょう。

通信制講座を受講する

難易度が中程度の資格取得を検討する場合、通信制講座を利用することをおすすめします。

参考書を使用した独学と比較して、通信制講座は専門の講師による解説が受けられるため、より理解がしやすい学習方法です。

また、試験対策のためのテクニックの解説などもあるため、有利に学習を進めることができます。

専門学校に通って学ぶ

高難易度の資格は独学では取得が難しいため、専門学校に通う学習方法がおすすめです。

学習の際に不明点があればその都度解説が受けられるため、高い知識を身につけることができます。

3つの学習方法の中で最も効率的な学びにつながりますが、費用が高い点がデメリットといえます。

ファシリティマネジメントの資格取得のためには情報収集が重要

資格の取得によって知識やスキルを高めることで、円滑なマネジメントを行うことが可能になります。

今後ファシリティマネージャーを目指す方は、資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

最短で資格を取得するためには、試験の出題傾向や学習方法などさまざまな情報収集が大切です。

資格取得を検討する際は、試験対策に関する情報収集にも力を入れて効率の良い学習につなげましょう。

監修

ククレブ・アドバイザーズ株式会社 代表取締役
ククレブ・マーケティング株式会社 CEO
宮寺 之裕
大手リース会社、不動産鑑定事務所を経て、J-REITの資産運用会社の投資部門にて企業不動産(CRE)に携わる。
大手事業法人のオフバランスニーズ、遊休地の活用等、数々の大手企業の経営企画部門、財務部門に対しB/S、P/Lの改善等の経営課題解決を軸とした不動産活用提案を行い、取引総額は4,000億円を超える。不動産鑑定士。
2019年9月に不動産Techを中心とした不動産ビジネスを手掛けるククレブ・アドバイザーズ株式会社を設立。
2021年10月にはデータマーケティング事業を主軸としたククレブ・マーケティング株式会社を設立し、現在に至る。

 

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