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経営に役立つおすすめの資格23選!飲食・病院・不動産など業種別の資格を一覧で紹介!

資格は該当する分野に関する一定の技術や知識を所有していることの証です。資格が無ければ行えない仕事もあるなど、業務を行う上で重要な役割を果たします。

本記事では、業種別におすすめの資格を23選紹介します。

会社経営を行う上で資格の取得を考えている方は、是非参考にしてください。

経営をする上で資格は必要?資格を取得しておくべき理由とメリット

経営をする上で資格は必要?資格を取得しておくべき理由とメリット

資格には、医師免許や公認会計士など「該当する仕事に就くためになくてはならない資格」と「専門知識の習得の証にはなるものの仕事をする上で取得が必ずしも必要ではない資格」があります。

経営をする上で資格の取得が必須かどうかを事前に確認しておきましょう。

もちろん資格の取得が必須でない内容でも、資格を取得する事で多くの知識が身につき、経営が安定・向上する可能性も高まります。

資格を取得することのメリットは様々あります。以下で詳しく確認をしましょう。

自身のスキルアップができる

資格の取得を通して学んだ知識によって自身のスキルアップに繋がります。

身に付けたスキルを活用する事で、効率性を高めたより質の高い仕事ができるようになり、事業の拡大に繋がる可能性が上がります。

社内や取引先との信頼関係を増す証となる

資格は高い専門性を示す証となるため、取得しておく事で社内や取引先との信頼関係を高める事ができます。

より難易度の高い資格の習得により、取引先から多くの仕事をもらえる可能性が高まります。

また、社内でも高度な専門性がある事で信頼され、思い通りに仕事を進める事ができるでしょう。

将来的なキャリアアップが期待できる

資格を取得する事で、関連する仕事の適性を証明する事ができます。

会社で就きたい仕事がある場合は、資格をもっておく事で自身の望む仕事につける可能性が高まります。

また、高い専門性で仕事に打ち込むことで、社内での評価も高まり昇進に繋がる場合もあります。

資格の取得は、様々な面でメリットが豊富なのです。

【業種別】経営に活かせる資格23選!

【業種別】経営に活かせる資格23選!

業種別に、経営に活かせるおすすめの資格を紹介します。

本記事では、以下の8業種に関するおすすめの資格を紹介します。

  • 会社経営
  • 飲食店・カフェ経営
  • 病院経営
  • 不動産(アパート・マンション)経営
  • ホテル・旅館経営
  • 保育園・幼稚園経営
  • サウナ経営
  • 老人ホーム・介護施設経営

会社経営に役立つ一般的な資格一覧

まずは、会社経営に役立つ一般的な資格を紹介します。

経営コンサルや経理関係の資格など様々ありますが、その中でも特におすすめの資格は以下の4つです。

1つずつ確認して、資格取得の参考にしてください。

MBA(経営学修士)

MBAは、経営状態の分析や市場調査など、会社の経営に関するスキル習得を示す学位です。

経営学大学院に1〜2年程度通い、単位を習得することで、経営学と経営管理に関する専門性が取得できます。

資格の取得により、経営戦略やマーケティングなどの高度な経営スキルが身に付きます。

資格取得のために多くの費用と時間が必要となりますが、取得する事で会社の課題解決に役立ちます。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業が抱える経営課題に対して、的確な解決策の提示を行うための国家資格です。

資格の取得によって経営に関する各領域の専門性を高めることができ、自社の経営課題に対する分析の際に役立つスキルが身に付きます。

中小企業診断士の合格率は4%ほどと難易度が高い資格ですので、資格取得を考える場合は、受験予備校へ通うことをおすすめします。

日商簿記検定

日商簿記検定は、日本商工会議所および各地商工会議所が実施する簿記に関する技能検定です。

日商簿記検定を取得する事で、基礎的な経理や会計分野のスキルを身に付ける事ができます。

等級には、初級・3級・2級・1級が用意されており、日商簿記検定1級の合格率は約10%と高難度な資格です。

日商簿記検定の1級に受かる事で、税理士試験の受験資格が与えられるため、税理士での開業を目指す方は資格の取得を検討してください。

公認会計士

公認会計士は、会計・税務・財務に関する知識の習得を示す資格です。

資格取得を取得するため、2年以上の実務経験と3年以上の実務補修が必要です。

公認会計士を取得することで、社内での予算の分配や財務管理業務に活かすことができます。

将来的に会計・税務・財務に関する仕事に就きたい方は、学生のうちから公認会計士の資格取得を検討しましょう。

飲食店・カフェ経営に役立つ資格一覧

飲食店・カフェ経営の中でも重要な資格は以下の3つです。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は飲食店やカフェなどの営業・食品製造に必須の国家資格で、飲食店やカフェの経営現場では、施設毎に1名以上の配置が義務付けられています。

食品衛生責任者の資格は、正しい衛生管理知識を持つことの証明です。

他に資格保有者がいれば必須ではありませんが、経営をする上で安全性の高い食品を提供するための衛生管理スキルを身につけられるので、可能であれば取得しましょう。

防火管理者

防火管理者は、消防法が定める国家資格で、一定規模以上の建物・施設で、火災の予防や消火活動の責任者となるために必要な資格です。

飲食店・カフェ経営で使用する建物では、資格保有者による消防計画の提出が義務付けられています。

調理師免許

調理師免許とは、調理に必要な技術や栄養や衛生に関する専門知識を持つことを証明する資格です。

調理師免許を持たなくとも、飲食店やカフェで調理の仕事を行うことは可能です。

しかしながら、飲食店は味や安全性が命であり、調理師免許を持っているかどうかで、お客様からの印象が大きく変わります。

飲食店を経営する上で、調理師免許の資格があるかないかで売上に大きな差が生まれるでしょう。

病院経営に役立つ資格一覧

医療における資格は様々ありますが、その中でも特に経営に関しておすすめの資格は以下の3つです。

医業経営コンサルタント

医業経営コンサルタントは、日本医業経営コンサルタント協会が認定する資格です。

この資格では、医療の現場でより良い医療の提供ができるように、体制作りのサポートを行うための知識が身につけられます。

他にも、人員不足の解消や人材の定着、医師や看護師の質の向上を担う役割もあります。

医療経営士

医療経営士は、日本医療経営実践協会によって運営されている資格です。

医療機関をマネジメントする上で必要な「医療および経営に関する知識」と「経営課題を解決する能力」を習得できます。

医療と経営どちらの知識も持ち合わせることで、医療現場での適正な経営を狙う資格です。

診療情報管理士

診療情報管理士とは、医療現場で主に患者の診療情報の分析やカルテの管理を行う専門職です。医療現場での安全管理のための重要な役割を果たします。

日本病院会と医療研修推進財団が主催する認定試験で合格することで、資格の取得ができます。

医療現場では情報を特に的確に扱う必要があるため、診療情報管理士の需要はますます高まることでしょう。

不動産(アパート・マンション)の経営に役立つ資格一覧

不動産(アパート・マンション)の経営の仕事に役立つ資格を紹介します。

不動産関連の資格の中でもおすすめの資格は以下の3つです。

マンション管理士

マンション管理士とは、マンション管理のコンサルタントに必要な専門知識を身につけていることを証明する資格です。

マンションの管理・維持の専門家として仕事をしたい方におすすめする資格の一つです。

マンション管理士は国家資格であり、合格率が7〜9%と難易度が非常に高くなっています。

宅地建物取引士

宅地建築物取引士とは建物の売買や貸し借りの際に、購入者に不利益が被らないように法に定める事務手続きを行う業務を担います。

宅地建築物取引業法に定められた国家資格で、不動産の取引法務の専門家です。

宅地建築物取引士の資格を取得すると、自身で不動産会社を開業することができ、また、不動産管理や住宅メーカーなどでの不動産取引の場での活躍も期待できるでしょう。

不動産実務検定

不動産実務検定は、日本不動産コミュニティJ-RECが運営する不動産投資の専門資格です。

検定には、不動産実務検定2級と不動産実務検定1級の2つが存在します。合格率は2級が約70%、1級が約50%です。

取得することで、不動産に関する税務や法令・ファイナンスに関する知識を高める事ができます。

ホテル・旅館経営に役立つ資格一覧

ホテル・旅館経営の仕事に役立つ資格を紹介します。

ホテルや旅館に関する資格は様々ありますが、その中でも特におすすめの資格は以下の3つです。

1つずつ確認して、資格取得の参考にしてください。

危険物取扱者

危険物取扱者は、各都道府県知事が一般財団法人消防試験研究センターに委任することで任命される国家資格となります。

消防法に基づいた危険物の取り扱いや立ち合いに必要な知識を資格の取得によって身につけられます。

化学工場やガソリンスタンドなど燃料を取り扱う一定数量以上の危険物の製造・取扱いがある危険物施設で求められる資格です。

消防設備士

消防設備士は、一般社団法人消防試験研究センターが実施する資格試験となります。

資格を所有することで、消防設備の点検・整備や設置・交換作業に関する専門知識を身につけられます。

消防設備の点検整備は、法律で定められた人のみ従事可能な仕事となるため今後より求められる仕事となります。

ボイラー技士(ニ級)

ボイラー技士二級は、安全技術試験協会が実施する日本の国家資格の一つです。

資格を取得することで、空調・温水ボイラーの操作や点検の業務に関する専門知識が身につけられます。

ボイラー技士二級の合格率は、合格率が50%程となっているため、独学での学習でも十分に取得が可能です。

保育園・幼稚園経営に役立つ資格一覧

教育関係の資格は様々ありますが、保育園・幼稚園経営に役立つ資格を2つご紹介します。

チャイルドマインダー

チャイルドマインダーは、イギリス発祥の子どもの保育に関する専門性を証明する資格です。

資格を取得することで、子ども1人ひとりの発達過程に適した関わり方ができるようになります。

国家資格である保育士免許と異なり、チャイルドマインダーは民間の資格です。合格率は80%と難易度がやさしい資格なので、早めの資格取得を検討している方におすすめです。

赤十字幼児安全法支援員

赤十字幼児安全法支援員を取得することで、子どもの健やかな生活を守るために知識や事故や病気について正しい知識が習得できる資格です。

乳幼児期は、社会生活に適応していくために重要な時期ですが、危機管理が無い乳幼児期ならではの危険にさらされることがあります。

赤十字幼児安全法支援員の資格を習得することで、保育園や幼稚園の現場で子どもの安全を守るために重宝されます。

サウナ経営に役立つ資格一覧

サウナ経営に役立つ資格を紹介します。

様々な資格の中でも特におすすめの資格は以下の2つです。

1つずつ確認して、資格取得の参考にしてください。

サウナ・スパ健康アドバイザー

サウナ・スパ健康アドバイザーは、公益社団法人日本サウナ・スパ協会が2014年に新たに設立した資格です。

サウナに関する専門知識が身に付き、お客様とのコミュニケーションにも役立ちます。

サウナ・スパ健康アドバイザーは比較的難易度も易しく、参考書を使用して学ぶことで取得可能な資格です。

サウナ・スパプロフェッショナル

サウナ・スパプロフェッショナル資格は、サウナ・スパ健康アドバイザーの上位資格です。サウナ・スパ健康アドバイザーを取得した次の専門資格として目指すべき資格です。

サウナ・スパプロフェッショナル資格では、サウナ・スパ施設の適切な管理方法やサウナ・スパ健康アドバイザー以上の専門的な知識を習得できます。

サウナ・スパに関する高い知識を身につけられるため、将来的にサウナ・スパに関する経営をしたい方におすすめの資格です。

老人ホーム・介護施設経営に役立つ資格一覧

続いて、老人ホーム・介護施設経営に役立つ3つの資格を紹介します。

介護福祉経営士

介護福祉経営士は、一般社団法人日本介護福祉経営人材教育協会が普及に努める資格です。

資格の取得によって、介護業界の人材の育成やマネジメントに関わる知識が身につきます。

介護福祉士の試験は、選択形式で比較的簡単な試験です。介護業界の経営に役立つ資格なので取得を考えてみてはいかがでしょうか。

介護福祉士

介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法によって定められた介護系資格で唯一の国家資格です。

取得することで介護士としての高度専門知識を身につけることができます。

介護現場のリーダーとしてのポジションも獲得できるなど、超高齢化社会の日本においてはますます需要が高まっている資格です。

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、公益社団法人日本精神保健福祉士協会によって認定される国家資格です。

資格の取得によって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療に関する高い専門知識が身につけられます。

2022年度までに行われた資格試験の合格率は、約65%と比較的取得が難しくない資格です。

資格取得のために学ぶ方法

資格取得のために学ぶ方法

最後に、資格を取得するための学習方法をお伝えします。

勉強方法は、独学するか、通信制の講座を受けるか、専門学校に通うかの3択です。

資格によって難易度は大きく変わるため、取得する資格によって学び方を考える必要があります。資格の公式サイトにおすすめの学習方法が載っている場合もあるので、必ず確認するようにしましょう。

それでは、それぞれの学習方法について解説します。

参考書で学習する

資格の取得が比較的簡単な場合は、参考書での学習がおすすめです。

少ない費用で資格取得を目指せます。

公式ガイドブックや過去問題など、実際の試験対策ができるものを選ぶようにしましょう。

通信制の講座を受ける

やや難易度の高い資格や参考書が無い資格の場合は、通信制講座を利用した学習が効果的です。

専門性の高い講師による授業や解説を受けることができます。また、効果的な学習方法についても教えてもらえることが多いので、効率よく学習を進められるでしょう。

参考書に比べると費用がかかるので、「そもそも独学で合格レベルまで到達できるか」「独学の手間と講座の費用を比較してどちらが良いのか」をきちんと考えた上で判断してください。

専門学校に通う

公認会計士などの難関の資格試験に挑む場合は、専門学校に通う方法がおすすめです。

3つの学び方の中では最も費用がかかりますが、講師による適切なフィードバックがもらえたり、仲間と切磋琢磨できたりするため、効果的に学習を進めることができます。

夜間専用の専門学校など選択肢も多いので、難関の資格を検討している方は一度検討してください。

監修

ククレブ・アドバイザーズ株式会社 代表取締役
ククレブ・マーケティング株式会社 CEO
宮寺 之裕
大手リース会社、不動産鑑定事務所を経て、J-REITの資産運用会社の投資部門にて企業不動産(CRE)に携わる。
大手事業法人のオフバランスニーズ、遊休地の活用等、数々の大手企業の経営企画部門、財務部門に対しB/S、P/Lの改善等の経営課題解決を軸とした不動産活用提案を行い、取引総額は4,000億円を超える。不動産鑑定士。
2019年9月に不動産Techを中心とした不動産ビジネスを手掛けるククレブ・アドバイザーズ株式会社を設立。
2021年10月にはデータマーケティング事業を主軸としたククレブ・マーケティング株式会社を設立し、現在に至る。

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